不知火
私が大蛇の次に練習したトリックです。
今まで練習していたものが、パイロンに対して垂直に進んで行くのに対し、パイロンに並行に構え、
前後しながら横に進んで行くので、当初はそれまでの常識を覆される技でした。だって、横に
進むんですよ。最初はわけがわからずパニクりました。前に出て、どうしてすぐに後ろに下がれるの?
っていうか、前に進みっぱなしでいいじゃないですか。思いっきり慣性に逆らう技だなぁと思った
ものです。今、フランス技のストロールとか練習していますが、自分の中では、不知火を初めて
教わって練習していたときの感覚によく似ています。前にぐんぐん進みたいのに進めないもどかしさ。
足が足かせをつけたように重くて思うように動いてくれません。うがぁ〜〜〜!超ストレスたまり
まくりです。
フロントクロスとバッククロスが出来れば出来るよ、と言われて教えてもらったのですが、初めの
うちはピンと来ませんでした。確かに前に出るときは足はクロスしますし、後ろに下がるときも
クロスします。でもそれよりも、前に出た後に後ろに下がるときの加重移動が難しく、そっちの方が
肝だったように思うので、当初はピンと来なかったのかもしれません。
私は、kazuさんの作ったビデオIssue2を見て、不知火かっこいい〜!と思いました。あそこに出演
しているカリスマスケーターの方々の大部分が不知火で魅せているのです。すっかり感化され、
不知火をかっこよく滑りたい!と思いました。
また、続いて出たIssue3で不知火をとてもスピーディーに、かつキレよく滑る女性がいました。
これまたかっこいぃ〜!!当時の私の不知火はとてもノンビリだったので、スピードを出して滑れる
ようになりたい、と思いました。
やがて、闇練であるスケーターに出会ったことで、私の不知火は変わりました。その方曰く、不知火は
アウトエッジが肝だと。よりアウトに倒すことによって、スピード調整ができるし、自在な動きが可能、
とおっしゃっていた気がします。
その方には「たこ足」、「8(エイト)」なる練習法をご伝授いただきました。
「たこ足」は、なっしーも書いていたように、2個のパイロン間で体の向きは変えずに左右の不知火を
往復しつづけるというものです。
まず、パイロンを2個しか使わないと言うのは、20個のパイロンを通ることだけしか知らなかった
私にはとても新鮮でした。その方の「たこ足」は素晴らしい足さばきで、私の目をくぎ付けにしました。
たった2個のパイロン間のトリックで、こんなに人を魅了することができるのか!?私は非常に衝撃を
受けました。そして、これをマスターしたい!そう思ったのです。
この「たこ足」を、私はそれまで以上にアウトエッジに倒すよう意識して練習しました。すると、
言われたとおり、早く(と言っても、そんなにハイスピードではないですよ)、遅くといったスピード
調整ができるようになりました。また、片足を軸にしてビタっと止まったり、1個のパイロンの周りを
左右のアウトエッジの踏み変えで回ったり(文章で説明するのは難しい)と言った、怪しい動きも
生まれ、まさに自在な動きができるようになってきました。
「8(エイト)」はアウトエッジでまさに8の字を描く動きです。この動きのおかげで、私は回転不知火
?(不知火に180°の回転を織り交ぜ、両側の不知火をやるもの)がスピードアップしたと思います。
ダンスのエイトサークルのように8の字の中心軸をトゥー立てにするのではなく、中心軸もアウトエッジ
にします。この動きも終始両足がアウトエッジです。片足が軸の時にはもう片方を振り回し、軸足と振り
回す足を交互に差し替えて8の字を描くという動きです。「たこ足」もそうでしたが、この技も体力
消耗の激しい技で、耐久性のないのが難点です。
さて、私の目標は不知火のスピードアップでしたが、ある日の闇練でつかみました。人によってその
ポイントは様々かと思いますが、私の場合は1番目に出す足をぐーんと大きく出したら速くなりました。
前に出るときは大きく、後ろに引くときは気持ち小さめにしてます。だから、真上から見たら、前後の
触れ幅が均等ではないと思います。これがよいのか悪いのかは分かりません。見栄えがいいのかもよく
分かりませんが、スピードは出るようになりました。
スピードを早くしようと練習している時、とにかくよく転びました。自分の足に突っかかって。ですが、
これがある時、あまり転ばなくなるような前後の引き加減をつかんだのです。この時、(転ぶか転ばない
かの)紙一重の技だなぁと思いました。
私が思うに、トリックスラロームは、こういった紙一重な部分が多いように思え、
それを見つけ、掴むことが結構楽しみというか、喜びだったりします。